リーダーにとってのコミュニケーション能力

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一般的なコミュニケーションというと、どうやって相手とスムーズな会話をするか、というようなところに焦点が当たるのではないかと思います。

たとえば、初対面で雑談が続かない。沈黙がたまらない。

あるいは、車で移動するとき、お客さんと何か話をしないといけないが、話が思いつかないで気まずい思いがする。

こういうことは、コミュニケーションでは大問題かもしれませんが、私の立場はあくまでリーダーとして部下を導くときのスキルとしてコミュニケーションをうまく使おうということです。

ですから、部下の育成だとかチームの円滑な運営において、どういうコミュニケーションをとるべきか、ということが問題になってきます。

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そのために、世間で言うハウツウ的なコミュニケーションについてはあまり取り上げることがありません。

それよりも、リーダーとして取るべき態度や行動、あるいは説得力といったことが問題になってきます。

説得といっても、相手によって方法を変えなければいけません。損得の話になると俄然熱が入り、話をよく聞くようになる人。

また、勝ち負けに非常に敏感で、説得されると負けたような気になる人もいます。

好きな人が言うのだから、その意見を認めるという感情的な人もおります。

理論家で、そもそもから順々に話をしていかないとわからない人もいれば、結論だけパッとまず言って、そのあと、要点を解説してほしいと思う人もいます。

それぞれの癖をつかんで、どういうふうに話をもっていったらいいだろうかと、リーダーはよく考える必要があります。

このあたりのところを解説するのがL研リーダースクールの初等科ということです。

コミュニケーションのための人間分析

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コミュニケーションについて、ドラッカーはソクラテスの言葉を引用して、こう言っています。

人々に何か言うときは、相手の経験に引きつけた中味にするとよい。たとえば相手が大工だったら、大工仕事に関係した比喩を用いるのだ。つまり、受け手の言葉を使わない限りコミュニケーションは成り立たない。しかも、その言葉は経験に根ざしたものでなくてはいけない。言葉の意味を人々に説明するのはムダな試みである。経験にねざしていない言葉は受け止めようがない。

しかし、この答えはは必ずしも現実的ではないかもしれません。こんな疑問がわきます。

相手の経験に根ざした言葉を使えるようになるには、大工にならないといけないのか?

あるいは、看護師にならないといけないのか?

あるいは、タクシー運転手にならないといけないのか?

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職業は無数あるわけですから、すべての人の対応するのは現実的には不可能なことです。

そこで、相手の価値観をつかむことがより効果を発揮します。

正確に言えば、価値観というよりも行動基準という方が正しいでしょうが。

その価値観は、基本的に5種類に分類されます。

  • 毀誉褒貶(世間的な名誉、恥など)
  • 好き嫌いの感情
  • 利害損得
  • 闘争感情
  • 愛憎感情

どのタイプか分かると行動が予測できますので、コミュニケーション対策も的確に打てるようになります。

ドラッカーが大工を例にしておりますが、職人のなかには、とび職というのがありますね。

建築現場で高いところに昇って作業する仕事です。

彼らは高いところでも平気で身軽に行動できます。こういうタイプにはある身体的特徴があります。

まず、重心が低くないといけない。背が低い方が有利。それと身体が左右に揺れる運動が出る人は危なくて仕方ない。

ということで、重心が常に内側に向かう小柄な人がとび職によくおります。

実は、このタイプの行動基準は同じなのです。

愛憎感情が激しく、弱い者を庇うために命がけで行動する。集中力が強いが、一方たいへん執着心が強い。

とび職を研究するよりは、人間行動の基準を研究した方が効果があると思います。

人間の勉強をしたければ、L研リーダースクールの初等科を検討してください。

詳しい解説があります。

 

 

 

ほめるのは目的ではない、手段にすぎない

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ほめる文化を会社に根付かせようといった話をときどき聞いたり目にしたりします。

もちろん、叱ってばかりいる職場というのは現代社会の風土には合いませんから、それはそれで構いません。

しかし、ほめることが目的になっているのでは、何をやっているのかわからなくなります。

私の立場としては、ほめるのは、あくまでリーダーシップを発揮するための手段です。

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部下に生き生き、はつらつと働いてもらい、自発性に基づいた創意工夫を発揮してもらうためです。

職場の雰囲気作りでほめることを使うのはいいですが、はじめは効果があっても、いつまで続くものでしょうか。

会議で、やたらとほめる上司がいるらしい。

部下が意見を言うと「いいねえ」「すごい」。

でも、こればっかりじゃ、いずれ部下に見透かされてバカにされるのがおちですよ。

ほめるにしたって、ピンポイントで的確にほめないといけないし、そもそも何のための会議だっていうことです。

L研リーダースクールの中等科では、ほめる技術を組み込んだ、「人を動かす」訓練を行っていただきます。

この場合、ほめることは、あくまで相手とのラポールをよくする前段というか準備作業です。

そして、中心は説得だとか教育指導ということになります。すなわちリーダーシップの発揮ですね。

そのために、コミュニケーション能力だけでなく、問題の発見能力や解決案をつくるセンスが必要です。

そういったものを併せて鍛えようというのが中等科の狙いです。

中等科は、この四月からの新設コースで、従来の初等科2と組織行動学科を組みあわせ、さらに個人コンサルを組みこんだコースになっています。