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人間行動学のコミュニケーション・アプローチ

上司とどうコミュニケーションをとるか?

人間行動学のアプローチでは、上司がどういう行動基準や感受性をもっているかを把握することが第一歩になる。

能力のあるワンマン上司の場合であれば、たとえば、情にあついタイプか非常に合理的で利害損失にうるさいタイプかを考える。ちなみに、人間行動学では、この二つはいずれも代表的な行動基準なのである。

情にあついワンマンタイプ(実は江夏投手はこのタイプである)は、懐に飛び込んでくる者をとても大事にする。これは要するに子分にするということだ。だから、そういう上司にはこっちが子分になったと思わせればよい。

それがイヤだという人は、徹底的にこちらの努力を上司に見せつけることである。朝誰よりも早く出社し、誰よりも遅く帰る。このタイプの上司は努力家が多いので、人の努力も評価する。

ただし、元来察しはそれほどよくない方なので、直接見せつけることが大事である。報告書なら、とにかく分厚いものでないとダメだ。こっちが簡潔にまとめたつもりでも、ただの薄っぺらな内容としか見ない。

一方、合理的でワンマンな上司(江本投手はこちらだ)は、努力はまったく考慮しない。評価するのは結果のみである。遅くまでがんばっても、成果が出ないとかえって能率の悪いやつだと思われてしまう。その代わり、結果さえ出せば、早退しようが何をしようが認める。

こういうタイプにレポートを提出するときは、まず結果を示し、そこに至る過程はできるだけ簡潔な内容にしないと読んでくれない。また、利害得失に関するメリットを明瞭に示さないと、到底信頼は得られない。「これをやればこれくらい儲かりますよ」などと数字で示すことが特に大事だ。

なお、このタイプのリーダーは、人情や恩義はまったく意に介さないから、そういう面で期待しすぎると、がっかりしてしまうかもしれない。ダメなものはダメ、とあっさり言われてしまう。

人間行動学のコミュニケーション・アプローチは、上司がどういう行動基準や感受性をもっているかを把握することが第一歩になる。

(拙著『リーダーの人間行動学』より抜粋)

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