説得の基本は感受性の理解から

空想というのは、思った以上に我々の行動に影響を与えております。

それは空想の方が理性よりも人間行動に及ぼす影響が圧倒的に強いからです。

たとえば、ものすごくお金にうるさい人がいて、ある日死んでタンスをあけたら何千万円も入っていたという話を聞くことがあります。

こういう人は、どういう空想をもっているのか、考えてみてください。

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そうです。いつも、お金を失うことばかり空想しているのです。

どうして、そうなったかというと、よほどお金でつらい思いをした経験があるからでしょう。

空想は、体験と記憶ががっちりと絡み合って生まれるものです。ですから、それを転換させるリーダーの暗示技術とは、相当難しいものなのだということが、おわかりいただけると思います。

リーダーの暗示学こちら

とはいっても、私は簡単なところからご紹介しています。案外みなさん、暗示効果に気がつかずに使っていることがあります。

ところで、人間にはある心理的傾向というものがあって、その傾向に沿った空想しか浮かびません。これを体癖的な感受性傾向と呼びます。

ですから、相手の感受性傾向を知っていれば、どのような空想傾向があるか、だいたいわかります。また、それをもとにして、暗示技術を用いるわけです。

逆に言えば、この感受性傾向に沿った話をしないと、相手は全く反応しません。ほとんど外国語で話しかけるのと同じことになってしまいます。

左右型3種の特徴は食に非常に影響されること。まあ、食いしん坊さんなのです。

3種が悩んでいるときは、「おいしいものでも食べに行こうよ」と誘うと、食べ物の空想がわいて、元気をもたらすことがしょっちゅうなのです。

なまじ真面目に相談にのるよりも、このような言い方の方が元気を取り戻させるのによい場合もあります。

人間行動や価値観を体癖から見ていくと、リーダーのコミュニケーション手段はずいぶん広がるものです。