ビジョンと組織内コミュニケーション戦略

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ビジョンを掲げるときの問題とはなんでしょうか?

ここでいうビジョンとは、企業理念のことではありません。

会社をどういう方向にもっていくかというような内容のことです。

小泉さんが言う「原発ゼロでも日本は発展できる」は立派なビジョンです。

魅力的なビジョンには多くの人が引きつけられます。

そこから先はビジョンまでの道筋を示すこと。これは組織コミュニケーションの戦略です。

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拙著『暗示型戦略』はそれについて触れています。

メンバーが知らず知らずに自信をもって進むようにする暗示効果をもつチーム運営戦略を説明しましょう。

チーム運営では、以下の点が特に重要です。

1)ゴールの設定

2)ゴール達成までのプロセス提示

3)初期段階での大成功

最初に、ゴールまでのプロセスをはっきり示します。

このプロセスの構築次第で、やる気がでたり、自信を失ったりします。

最初に難しいところから入ったらまず挫折します。比較的容易なところから入り、自信をもたせながら次に進むというようなプロセスをつくります。

そして、第一ステップに入りますが、その前に考えるべきは先例を見に行くとか事例を調べること。

そういうものがないときには、試作品、プロトタイプ、モデルなどを用意します。

つまり、そういうものを見て、本物ができたときのイメージをメンバーに与えるわけです。

それがあると、メンバーには行動に集中力が出てきます。

百聞は一見にしかず、ということです。

これは暗示効果とも言えますね。イメージできることはとても強いのです。逆に、イメージできずにぼやっとしているものに、なかなか人はついてこないもの。 

暗示型戦略とは暗示型戦略の詳細解説はこちら 

意味のないコミュニケーション

リーダーはまったく意味のない言葉かけをしないように注意しないといけません。

著述家の石黒謙吾さんの本の紹介記事で、参考になる文章を見つけました。

以下、引用します。

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僕が嫌いな言葉は、根本的に、後ろ向きな言葉。

たとえば僕は草野球を年間40試合やってますが野球のプレー中、ネガティブなことを言うのが嫌いなんですよ。

「ダメじゃん!」みたいなことをエラーした人に言うのは意味がない。

デメリットあってメリットゼロ。自分のチームで勝ちにいってるのに、バカじゃないかと思う。

エラーを次にしないためには、もっと具体的なアドバイスをしなくてはいけません。

たとえば「さっきのグラブの出し方はボールを落としやすいよ。グラブは下から出した方がいいからさ」とか。

次に繋がるプラスに作用する言葉です。

次の行動に繋がらない言葉が嫌いですね。

引用:NEWSポストセブン|「ウィン-ウィン」「空気を読め」という言葉が嫌われる理由

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たしかに、よく見ますね。

「なにやってんだよ」「バカ」

特に上司は気をつけないとね。単に自分の鬱憤をはらすだけで効果はまったくない。

「何やってんだよ!」とか「気合入れようぜ!」とかは意味がなく、落ち込んでいる人をますます委縮させるだけです。

ましてや人格や能力を否定するような言葉は禁句。

次につながる言葉を常に使うようにしましょう。

ただし、上のような言い方がまったく駄目でないシチュエーションもある。

能力があって、天狗になっている人にはです。

そういう人は、鼻を折ることもありますが。

 

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■リーダーシップ向上に関する参考書籍 

佐藤直曉著『リーダー感覚――人を指導する喜び』(鳥影社)

本書はL研リーダースクールの通信講座初等科Ⅰのメインテキストです。初等科Ⅰでは、人の心を動かす訓練としてほめる訓練を実践していただきます。この講座は、受講生に技術的アドバイスを行うとともに、受講生の成長を見守っていく実践型プログラムです。

立読みはこちらからどうぞ

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コミュニケーションスキルのなかで、最もベーシックで、応用範囲が広いスキルが、ほめる技術です。

ほめる技術を徹底的に行っていくのが、初等科Ⅰの講座です。L研リーダースクール初等科1

 

 

ITマネジャーが相談される人になるための訓練講座

ITマネジャーが部下と話がうまくできないと感じるときとは、こんなことだそうです。

  • (部下が)ちょっとした確認を怠り、勝手な判断で物事を進めてしまう
  • (部下が)自分から相談しないために、課題にぶつかると止まってしまう
  • (部下が)進捗会議や定例会議で意見を言わない
  • (部下から)アイデアが出てこない
  • (部下から)ホウレンソウ(報告・連絡・相談)がない、またはあってもタイミングが遅い

引用:人間関係を悪化させるITマネージャーの言動ーItmedia

技術能力の問題もあるのでしょうが、うまくコミュニケーションがとれていないことも大きな原因でしょう。

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よいコミュニケーションがとれるためには、部下の方から言ってきてもらえるといちばんよい。

そうなるには、相談される人でないといけない、ということでしょう。

しかし、相談される人になるのは、結構たいへんです。

私自身も、メールによるサポートをサービスとして行っておりますが、そんなにメールで相談されることはない。

よほど親しい人でなければ、なかなか人は本音を話したがりませんね。

相談される人になるにはどうしたらよいか?

結局のところ、日頃の人間関係なのですが、ではそれをどうやって築いたらよいか。

私はL研リーダースクールの研修講座で、ほめる実戦訓練をしてもらっておりますが、これがとてもいいと思っています。

たとえば、職場で仕事がうまくいかないことがあって、悩んでいる人がいたとします。

そういう人に対して「励ます訓練」をしてもらいます。

もちろん、それを行うには定石とかコツがあります。

それを勉強してもらって、実際に試してもらうわけです。

すると、うまくいけば部下から非常に親近感を抱いてもらえます。

この関係ができると、相談される人の一歩手前まできますね。

相談される人になるためには、

「この人と話すと、いつもためになる」

「この人と話しても、怒鳴られるだけではない」

「この人と話すと、なんとか協力してもらえる」

といった安心感、信頼感が大事でしょう。

そういう人になるための訓練としても、L研リーダースクールの初等科講座は使えます。

最近、研修をやっていただいて、いろいろな使い方ができそうだと、ますます確信しています。

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■リーダーシップ向上に関する参考書籍 

佐藤直曉著『リーダー感覚――人を指導する喜び』(鳥影社)

本書はL研リーダースクールの通信講座初等科Ⅰのメインテキストです。初等科Ⅰでは、人の心を動かす訓練としてほめる訓練を実践していただきます。この講座は、受講生に技術的アドバイスを行うとともに、受講生の成長を見守っていく実践型プログラムです。

立読みはこちらからどうぞ

 

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コミュニケーションスキルのなかで、最もベーシックで、応用範囲が広いスキルが、ほめる技術です。

ほめる技術を徹底的に行っていくのが、初等科Ⅰの講座です。L研リーダースクール初等科1

 

新任リーダーが学ぶこと

「自分ひとりで作業するのはいいのですが、チームをまとめる力なんかありません……」

このように、引っ込み思案なメンバーも会社の中にはいるでしょう。

では、そのような人がリーダーシップを発揮するにはどうしたらいいでしょうか。

リーダーの役割が何かを考えればいいでしょう。

L研リーダースクールでは、リーダーシップを、以下のように定義しています。

自分の考えを部下にうまく伝えながら、部下に気持ちよく動き働いてもらえる能力

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これを分解すれば、リーダーシップには二つの要素があることになります。

ひとつは自分の考え

これについては、チームの目標は何かを定め、それを達成するためにはどのような対外活動(上司や隣の部署などとのつきあい)が必要かを考える必要があります。

もうひとつは、チームメンバーとの信頼関係

自分の考えをうまく伝えて、気持ちよく働いてもらうためには、信頼関係が不可欠。

これができるようになるには部下の心を動かす訓練をすればいいのです。

もし、この部分を強化したいと思うなら、L研リーダースクールの初等科1と初等科2がお薦めです。

初等科1はほめる訓練が中心です。ほめる訓練によって、相手との共感能力がぐっとアップします。

初等科2では、ほめる訓練の応用を行います。説得の訓練、叱る訓練、認める訓練です。

それほど難しいことではありません。あるパターンを覚えればできます。むしろ、コッコツ実践を続けて、経験値を高めることの方が大事です。

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■リーダーシップ向上に関する参考書籍

佐藤直曉著『リーダー感覚――人を指導する喜び』(鳥影社)

本書はL研リーダースクールの通信講座初等科Ⅰのメインテキストです。初等科Ⅰでは、人の心を動かす訓練としてほめる訓練を実践していただきます。この講座は、受講生に技術的アドバイスを行うとともに、受講生の成長を見守っていく実践型プログラムです。

立読みはこちらからどうぞ

コミュニケーションとは似て非なる問題

コーチングなどでは、「相手の立場に立って考えてみろ」と言います。

いかにも良いことを言っているような気がしますが、常識は疑って考える必要があります

たとえば、営業をあげたい“いけいけどんどん”の営業部隊長と、怪しげな顧客との取引リスクを回避したがる管理部門スタッフが対立したとします。

こういうことは、企業ではよくあることです。

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お互い感情的になって、いつもやりあっている。

そういうとき、コーチングではよくこのように提案するらしい。

相手になりきったつもりになり、相手がどのように物事を考えるか、そして、自分の言葉がどのように伝わるかを実感する。

これによって、「相手の立場に立って考える」ことができるようになる。

でも、相手の立場に立って,相手の考えがわかったとして、どうなるのでしょうか。

お互いのことはわかっている。立場だってまあわかっているでしょう。

営業の方は「あいつは小心者の管理屋だ」と馬鹿にし、管理の方は「ただの猪突猛進だ」と馬鹿にする。

コミュニケーションの問題とは思えません。仮にお互いの立場がわかったとしても、業務の性格からして解決はできない。

相手の立場がわかっても、自分の立場が優先される。

これは、結局は会社の意思決定の仕組みの問題でしょう。

だから、だいたいはそのとき声の大きい方が勝つ。

それから、別の話ですが、部長が社長からの情報をあえて部下に知らせないということもある。

部長はそうすることで、部下に対して情報優位となり、自分の地位を保てるからです。

情報が伝わらない部下が社長に不平を言って、それを聞いた社長が部長に「コミュニケーション研修を受けてきたら」と薦めても役にたちません。

これはコミュニケーションの問題ではないので、ダメなのです。

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■リーダーシップ向上に関する参考書籍

佐藤直曉著『リーダー感覚――人を指導する喜び』(鳥影社)

本書はL研リーダースクールの通信講座初等科Ⅰのメインテキストです。初等科Ⅰでは、人の心を動かす訓練としてほめる訓練を実践していただきます。この講座は、受講生に技術的アドバイスを行うとともに、受講生の成長を見守っていく実践型プログラムです。

立読みはこちらからどうぞ

チーム運営のための非言語コミュニケーション

リーダーは心理効果をもっと学ぶといいと思います。

リーダーの条件には「メンバーに夢をもたせること」と「それを実現させるための道筋を示すこと」があると思います。

それについては、私の本『暗示型戦略』に詳しく書いてあります。

ところで、この「道筋を示す」ですが、最近は「工程表」という言葉がさかんに使われております。

ただ、この工程表という言葉には、私は少々ひっかかる。

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工程表というと、なにやら無機質的な気がするのです。

工程表というとガントチャートを思い出します。

建築現場は狭いので、置き場に困る。そこできちんと作業工程を管理し、コンクリートを何時にもってきて、鉄資材は何時にもってきて、明日は何時にサッシ窓をもってきて、という具合にきちんと管理する。

工場の生産管理でも使われますね。

この部品を何時までにつくり、次にそれを組みたてて、別の部品といっしょにして、とかという工程表のことです。

物作りの現場ではそういう合理性がとても大事なのはわかります。

ですが、戦略となると、もっと心理的な側面を考慮しないといけないだろうと思います。それが、『暗示型戦略』の主張です。

なぜ暗示かというと、やり方によって、非常に勇気ややる気がわくのです。

たとえば、初期の段階では小さなもので良いから完璧なものをつくる。

「これを拡大したらすごいものになりそうだ」という空想を関係者に植えるのが狙いです。

初期段階で時間やコストをかけるとプレッシャーが強くかかりすぎます。

小さく産んで大きく育てた方がよい。

ただ、小さいだけではダメなんです。「これはすごいものになりそうだ」という連想が働くように工夫しないといけません。

それから、先例とか参考例を見にいくのもよい。

「これなら、自分たちにもなんとかやれそうだ」という空想を生むようにもっていく。

このように、ポジティブな空想が生まれるようにもっていくのが、肝心なところです。

このあたりは、言葉を用いないコミュニケーションということになるのかもしれません。

特にチーム運営においては重要なコミュニケーションスキルになるでしょう。

人間心理をもっと多くのリーダーに勉強していただきたいと思っています。

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■暗示型戦略に関する参考書籍

本稿は佐藤直曉著『暗示型戦略』(鳥影社)の内容の一部を紹介したものです。

本書は、チーム運営におけるゴール達成までのプロセス構築法を紹介しています

解説はこちらからどうぞ

 

コミュニケーションする相手を選ぶ

新製品を販売したり、社内で新しいアイデアを提唱するとき、まずどういう人に話をもっていくかがとても重要になります。

誰でも良いからコミュニケーションを行えばよいというものではない。

なぜならば、人間タイプによって新奇なものに対する受容度がまるで違うからです。

受容度からみれば、だいたい5種類あります。

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1)革新者・冒険者

すぐ飛びつく人。体癖で言うと5種が圧倒的に多い。

2)初期採用者

わりと先見的な人だと組織で一目置かれている人。

3)初期追随者

これから先は、《つられるタイプ》です。そのなかでも、比較的早く動く人。体癖的には3種とか8種が多いでしょう。

4)後期追随者

疑い深い人でしょうね。まわりが相当採用していないと、自分から動かない。

5)遅滞者

どうしても新しいことはやりたくない人。1割とか2割はいるでしょう。

新しいことをやろうとする人は、まず革新者を募って団結することです。

考え方を共有して《熱》を創りだすことですね。

そういうメンバーが「伝道」の役割を果たします。

詳細は暗示型戦略を参照してください