コミュニケーションにおける立場と行動基準の関係

相手の立場に立って考えよ、というのはコミュニケーションスキルの場では、よく聞かれる言葉です。

それに関連してですが、「役割交換法」というものがあるそうです。

異なる意見を主張する2人が、立場を交換して発言するという手法です。

こんな感じでやるのだそうです。

上司のAさんは部下のBさんに資料を集めてもらおうと思いました。

そこで、Aさんは「よさそうな資料を集めてくれ」とBさんに命じました。

しかし、その指示にBさんは納得できません。

「どうしていつも曖昧な依頼しかしないんだ」と腹を立てる。

こんなときに使うのが「相手と立場を交換し、意見を主張してみる」という試み。これが役割交換法です。

たとえば、AさんはBさんの立場で、「Aさんが具体的な指示を出してくれないから、どんな資料を探してくればいいか分からない」と、Bさんの言いたいことを言います。

一方、BさんはAさんの立場で、

「おおまかに資料を集めてくれれば、その中から必要な資料を考えられるかもしれない」

と、Aさんの考えが理解できてきます。

こんなことを繰り返していくと、お互いのことがだんだん理解できてくるというのです。

ほんとうかなあ。

コミュニケーションには、二つの要素が常にあります。それは「立場」と個人の「行動基準」。

立場を代えても、個人の行動基準は変わらないので、問題に気づかない人も多いでしょう。

「おれがあの人の立場になったら、こういうことだけはしないようにしよう」と思うのが関の山ではないでしょうか。特に下の人は。

それに、上の人は、わざわざ下の人の立場になるなどは、まずないのではないでしょうか。

これは研修のときのための方法であって、実際の現場でそんなことはできないでしょう。

たまたま研修会でもあれば別ですが、現実には使えない方法だと思います。