新任リーダーがコミュニケーションで気をつけること

新任のリーダーが気をつけなければいけないことをまとめておきます。

第一に、部署の課題をうまく設定できるようになること。

それには問題の優先順位をつけること。これはマネジメントの基本ですから、いまさら言うまでもありませんが、あえて言います。

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第二は、ネットワーク作り

自分の部署だけでなく、全社的なネットワークをつくる必要があります。部下のことより、自分の上司との関係がもっと大事、ということもよくあります。上司から重要な情報やリソースを提供されることはよくありますから、これは大事にしないといけません。

第三が、部署のチーム力を底上げすること

これはさらに分解します。

ひとつは部下の指導育成

部下の能力が向上すれば、どんどん仕事を任せられるようになります。そのためのコミュニケーション方法が問題です。

当ブログはこの問題について主として取り上げています。また、L研リーダースクールの初等人間行動学科などの通信講座もこの面で特に役に立ちます。

もうひとつは、チームワークを育むこと

そのためには自分だけではなく、部下にも部署の業務遂行に、責任を持って取り組んでもらうようにすることが必要です。そのための、コミュニケーションと仕事の分担、仕組みの設定などを考える必要があります。

チームワークを育むためのコミュニケーションについてはL研リーダースクールの中等人間行動学科などが参考になります。

コミュニケーションを無視した戦略遂行は無理

久しぶりにチーム運営のコミュニケーションを取り上げます。

拙著『暗示型戦略』に詳しく書いてありますが、こういう時代にはこの概念が特に必要な気がします。

本の詳しい内容はホームページをお読みいただくとして、トップリーダーには、この本に書かれている原則をしっかり守って戦略を計画運営していただきたいわけです。

そのポイントは、まず希望を与えるということです。そして、その処方箋をプロセス、まあ工程表と呼んでもよいですが、そういうもので提示する。

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そして、最初の段階で小さくてもよいから100パーセントの成功を得ること。これがとても大事。

そうすると、メンバーはこれならいけるかもしれないと思って、そのプロセス全体をだんだん信用するようになります。これが確信をもたらす暗示効果なんです。

確信を持つと人間は行動力がましてきます。

とにかく暗示型戦略では、初期段階における徹底的な成功をかちえることが大事なので、テーマは慎重に選ばなくてはいけません。

あまり大がかりなテーマですと達成までに時間がかかるので、できれば小さなテーマの方がよい。そこで大事なのは小さくてもよいから100パーセントの成功をえることです。これが信頼を得ることになる。

さて、こういうリーダーの心理技術が特に必要になるのが現在の日本の政治状況のようです。

まず、政府が「原発について安全だ」と言っていますが、7割以上の国民が信じていません。それなのに、野田執行部は、原発を再稼働する構えです。

消費税増税についても、6割程度の国民が反対していますが、政府はこれを押し通そうとしています。

この二つは、いずれも工程表の誤りです。きちんとした手順をとっていないために、国民の信頼を得られていません。

党内手続きで勝手な手続きを理屈づけして強引にことを運んでも、党の外ではその理論は通用しないのです。

k3暗示型戦略の解説はこちら

リーダーシップの基本はコミュニケーション能力

明治大学文学部教授の斎藤孝さんが「一般的に上司の言動に対する部下の態度があまりにも冷たいのではないか」と書いているのを読んだことがあります。

たとえば、会議で上司が一生懸命話をしているのに、ただうつむいていたり、何かの資料を読んでいたり、隣の人と別件の話をしたりしている人をよく見かける、というのです。

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こうなるのも、リーダーの日ごろの行いが悪いから、と言えるのかもしれません。あるいは、その会議の意味がわからないとか、部下のリーダーに対する不満の表現方法のひとつなのかもしれません。

そういう寂しいリーダーの姿を第三者に見せないためにも、チーム運営のリーダーシップをきちんとマスターしないといけませんね。

しかし、チームの運営といっても、その前に部下一人一人との人間関係を良好にたもっていないといけません。

いくらチーム運営のマネジメントを学んでも、そこのところができていなければ、宝の持ち腐れです。

リーダーシップの原点は、あくまで「自分の考えを部下にうまく伝えながら、気持ちよく部下が動けるようにする能力」なのですから。

基本に戻るということ。

そのあたりは、L研リーダースクールの初等人間行動学科の内容をお読みいただければ、少しは理解いただけるかもしれません。

チームメンバーに奮闘をうながすコミュニケーションを行うとき

だいたい気が弱っている相手、自信を失っている相手に対して、奮闘を求めるような課題を提示するのはあまりよくないものです。

しかも、こういうとき、そのような課題をしくじると、二度と立ちあがれなくなります。

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では、奮闘をうながすような課題はいつ提示したらよいかというと、だいたいこんな条件でしょう。

1)ある程度の実績がすでにあって、やればなんとかやりようがあるかもしれない、とメンバーが多少なりとも自信をもっているとき

2)あと少しでゴールに達成できるという状態のとき

3)ここで一踏ん張りすれば、大きな成果が期待できる、局面が転換できるというとき

したがって、リーダーはこういう条件、特に1の条件をつくることを先にやっておかなければなりません。

簡単なことから自信をつけさせていくことをしばらく続ける必要があります。

そして、いよいよその条件が整ったとき、奮闘の言葉――といってもただ情熱で訴えかけるだけではなく――

「この山さえ越えれば、明るい未来が待っているぞ」という言い方が大事になります。

明るい未来を暗示するのです。

明るい未来を初期に提示してもあまり信用されません(提示するのは構いませんが)。

やはり、はじめはコツコツ成果をあげていくことに尽きますね。

ビジョンはあまり信用されません。プロセスが示されないと信用されないし、プロセスの課題がフェース毎によく考えられていないと、これまた信用されませんね。

コミュニケーションと相性

コミュニケーションの前提として相性というものを考えざるをえません。

特に、リーダーとサブリーダーの関係はそうですね。

感受性で考えるとわかりやすいかもしれません。

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9種のような直感的にしか考えられない人は、サブに計算のできる5種のようなタイプがよいとされます。

また、猪突猛進をしてしまう7種のリーダーの場合、どこに進めばよいかという方向性を支持してくれるサブというか指南役が必要です。

だいたい上下型が向いていますね。

三国志の親分である劉備玄徳は、人望のある人物として描かれています。

ただ、戦争は強くなくて、連戦連敗。結局、戦略がないから勝てません。

その参謀となって「天下三分の計」という戦略をたてたのが諸葛孔明。

この人物は上下型2種でしょう。

戦争に行くにも軍服を着ないで扇子を仰いでいるような人物に描かれています。

日本では智で相手を倒す孔明のような2種の人気がとても高いようです。

しかし、中国ではあまり人気がないそうです。

中国で人気があるのは、関羽。

捻れ型の親分で義理、人情にあつい。

こういうのも国民性なんでしょう。

コミュニケーションする相手を選ぶ

新製品を販売したり、社内で新しいアイデアを提唱するとき、まずどういう人に話をもっていくかがとても重要になります。

誰でも良いからコミュニケーションを行えばよいというものではない。

なぜならば、人間タイプによって新奇なものに対する受容度がまるで違うからです。

受容度からみれば、だいたい5種類あります。

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1)革新者・冒険者

すぐ飛びつく人。体癖で言うと5種が圧倒的に多い。

2)初期採用者

わりと先見的な人だと組織で一目置かれている人。

3)初期追随者

これから先は、《つられるタイプ》です。そのなかでも、比較的早く動く人。体癖的には3種とか8種が多いでしょう。

4)後期追随者

疑い深い人でしょうね。まわりが相当採用していないと、自分から動かない。

5)遅滞者

どうしても新しいことはやりたくない人。1割とか2割はいるでしょう。

新しいことをやろうとする人は、まず革新者を募って団結することです。

考え方を共有して《熱》を創りだすことですね。

そういうメンバーが「伝道」の役割を果たします。

詳細は暗示型戦略を参照してください

リーダーの信念が疑われるとき

経営計画の立案と実施においては、リーダーの信念が問われます。

メンバーに計画を実行するよう求めるあらゆるコミュニケーションの前提には、リーダーの信念が必要です。

この信念がメンバーから疑われたとき、計画は水泡に帰す危険を含みます。ではどんなとき、リーダーの信念が疑われるでしょうか。

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拙著『暗示型戦略 成功を確信させる』から引用してみましょう。

1)あれもこれもやろうとするとき

自信のあるリーダーなら、あれもこれもやろうとすることはありません。これしかないと確信して行動するのがいちばん迫力が出るからです。

自信のないリーダーほど、あちこち食い散らかすように手をつけたくなります。

2)日ごろと違う行動をとるとき

人間には決まった行動パターンがありますから、それと逸脱した行動は不安を招きます。

たとえば、いつも攻撃的な人が妙に大人しくなったら、「リーダーは体調が悪いのか?」などといった疑心暗鬼が生まれますね。

3)言行不一致

言っていることと行動が異なると、やはり不安や不審を招きます。

4)突然の方針転換

状況に応じて臨機応変に活動するのは当然ですが、メンバーを必要以上に驚かすのは組織に動揺を招きます。

その場合には、なんらかの配慮が必要です。