リーダーが信頼を失うとき

リーダーが部下やメンバーから信頼を失うのは、どういうときだと思いますか?

ひとつのケースとして意見がぶれること。

昨日言っていたことと今日言っていることが違うとき。

しかし、内容の大きさにもそれは関係しますね。

戦略的な問題で意見がぶれたら、戦術的な問題でのぶれよりはるかに影響が大きく、激しい不審を招きます。

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たとえば、橋下大阪市長が大飯原発の再稼働を認めた発言。

彼の行動特性は、何らかの利益を得られるならば、別の利益をとれなくてもよしとする、割り切りです。

よくいえば現実的であり、悪く言えば節操がない。

ただ、やはり割り切っていいこととそうでないことはあります。そのあたりの区別があの人はまだよくつかないようです。

太陽の党との合併もそうで、いまになって何かと問題を複雑にしています。

これらはいずれも戦略的問題であり、それを変更したので非常に信頼を失いました。

戦略的課題でぶれると部下とのコミュニケーションは非常に難しくなります。

戦略課題というとトップマネジメントや戦略スタッフの専売特許みたいに思うかもしれませんが、小チームのチームリーダーでも戦略課題はあるのです。

それで、そういう人のために戦略センスを養う講座を設けました。

若いうちから勉強していくといいです。

ただ、勉強法が問題。私が見たところ、戦略手法の紹介みたいなところがとても多い。

そういう些末なことばかりやっていると、本当の力はつきません。

もっと本質的な組織の動きを見る力、判断する力から養わないといけません。

興味のある方はこちらにどうぞ↓

L研リーダースクールの初等組織行動学科2

ITマネジャーが相談される人になるための訓練講座

ITマネジャーが部下と話がうまくできないと感じるときとは、こんなことだそうです。

  • (部下が)ちょっとした確認を怠り、勝手な判断で物事を進めてしまう
  • (部下が)自分から相談しないために、課題にぶつかると止まってしまう
  • (部下が)進捗会議や定例会議で意見を言わない
  • (部下から)アイデアが出てこない
  • (部下から)ホウレンソウ(報告・連絡・相談)がない、またはあってもタイミングが遅い

引用:人間関係を悪化させるITマネージャーの言動ーItmedia

技術能力の問題もあるのでしょうが、うまくコミュニケーションがとれていないことも大きな原因でしょう。

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よいコミュニケーションがとれるためには、部下の方から言ってきてもらえるといちばんよい。

そうなるには、相談される人でないといけない、ということでしょう。

しかし、相談される人になるのは、結構たいへんです。

私自身も、メールによるサポートをサービスとして行っておりますが、そんなにメールで相談されることはない。

よほど親しい人でなければ、なかなか人は本音を話したがりませんね。

相談される人になるにはどうしたらよいか?

結局のところ、日頃の人間関係なのですが、ではそれをどうやって築いたらよいか。

私はL研リーダースクールの研修講座で、ほめる実戦訓練をしてもらっておりますが、これがとてもいいと思っています。

たとえば、職場で仕事がうまくいかないことがあって、悩んでいる人がいたとします。

そういう人に対して「励ます訓練」をしてもらいます。

もちろん、それを行うには定石とかコツがあります。

それを勉強してもらって、実際に試してもらうわけです。

すると、うまくいけば部下から非常に親近感を抱いてもらえます。

この関係ができると、相談される人の一歩手前まできますね。

相談される人になるためには、

「この人と話すと、いつもためになる」

「この人と話しても、怒鳴られるだけではない」

「この人と話すと、なんとか協力してもらえる」

といった安心感、信頼感が大事でしょう。

そういう人になるための訓練としても、L研リーダースクールの初等科講座は使えます。

最近、研修をやっていただいて、いろいろな使い方ができそうだと、ますます確信しています。

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■リーダーシップ向上に関する参考書籍 

佐藤直曉著『リーダー感覚――人を指導する喜び』(鳥影社)

本書はL研リーダースクールの通信講座初等科Ⅰのメインテキストです。初等科Ⅰでは、人の心を動かす訓練としてほめる訓練を実践していただきます。この講座は、受講生に技術的アドバイスを行うとともに、受講生の成長を見守っていく実践型プログラムです。

立読みはこちらからどうぞ

 

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コミュニケーションスキルのなかで、最もベーシックで、応用範囲が広いスキルが、ほめる技術です。

ほめる技術を徹底的に行っていくのが、初等科Ⅰの講座です。L研リーダースクール初等科1

 

部下と向き合うとき考える5つのスタンス

ドラッカーはリーダーとして要求される要因について、次のように語っています。

「知識労働者は、全体としてみたとき、支配する者である。したがって彼らはリーダーとならなければならない。ということは、知性と価値観と道徳観が要求されるということである(19)」

 価値観について本書では、感受性と言う項目で簡単に扱っております。

 次に道徳観についてですが、これは難しい問題です。私自身、それほど道徳的な人間とも思えませんので、正直何を言えばよいのかよくわかりません。また、道徳教育は思考や言論を抑圧するために乱用されてきたため、世間一般であまり人気がありません。

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「道徳教育自体が、これまで、あまりにしばしば非道徳的だった」とドラッカーは言っておりますが、まったくそのとおりだと思います。それで、道徳について語るのは、どうしても腰が引けてしまうわけです。

 そこで、道徳の定義から少し離れるかもしれませんが、リーダー感覚を養うにふさわしい「リーダーとして部下に向き合うスタンス」について、私なりの考えを示したいと思います。言い換えれば、これは「リーダーとしての立場を保つ態度」ということになります。

 私が考える「リーダーとしての立場を保つ」条件を列挙してみましょう。

 第一は、支配を求めないことです。
 第二は、常に部下に自発性を促すことです。
 第三は、部下と競争しないことです。
 第四は、部下の成長を願えることです。
 第五は、人の心がわかることです。

佐藤直曉著「リーダー感覚より」

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■リーダーシップ向上に関する参考書籍 

佐藤直曉著『リーダー感覚――人を指導する喜び』(鳥影社)

本書はL研リーダースクールの通信講座初等科Ⅰのメインテキストです。初等科Ⅰでは、人の心を動かす訓練としてほめる訓練を実践していただきます。この講座は、受講生に技術的アドバイスを行うとともに、受講生の成長を見守っていく実践型プログラムです。

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なぜリーダーの発言がぶれるのか

コミュニケーションというのは信頼関係が第一であると私は考えています。それがないと、いくら言葉を労しても、説得はできません。

そして、信頼関係は約束を守る、言葉が変わらない、ということにその元があるといえます。

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その点、維新の会代表代行の橋下さんの言葉は相変らずぶれまくっていて、選挙後もそれがまだ続いています。

リーダーの意見がぶれるのは、大きなマイナスです。なぜぶれるのか。橋下氏の場合はその感受性に原因があります。

その前に、ことの成り行きを見てみましょう。

「16日夜、首相指名選挙への対応をめぐり、橋下氏は関西テレビの番組で『自公両党でこれだけ(衆院の)議席を獲得された。それに従うのが民主主義だと思う』と述べ、1回目から自民党の安倍晋三総裁に投票する意向を示唆。

これに対し、石原氏はテレビ東京の番組で『それはちょっと違う。そんな話は聞いてない。政党の沽券にかかわる』と強調し、いったんは自身への投票が望ましいとの考えを示唆した。」

結局、18日、松井一郎幹事長らが特別国会での首相指名選挙で石原慎太郎代表への投票方針を決めた。橋下氏は、このことについて、『安倍晋三自民党総裁の方に乗っかってしまうと、初めから内閣不信任案の提出権を放棄したことにもなる』と述べ、賛意を示した」

橋下氏は、目先の小利にすぐとびつきます。また、ムダなことはしたくない性分なのでしょう。だから、負けると分かっている自党の候補を首相に指名するなどムダこのうえないことだと思っている。そんなことをするくらいなら、自民党に投票して近づきたいと思ったのでしょう。ダメもとでもいい、ムダ票にするよりましだ、くらいに考えていたと思います。

念頭には、次期参議院選挙で知事が立候補出来る法案を次の国会で通したいことがあるはずです。また、道州制の進展に関連する法案のことも頭にあったのでしょう。それで、自民党にすりよったつもりだったのでしょう。

現実主義者の面目躍如です。大飯原発の再稼働にあれほど反対していたのに、ころっと容認したのと同じ行動です。

また、理念が一致しないところとは組まないと言っていながら、太陽の党と組んだのもそう。

その意味では、行動は一貫しています。

大きな利益を計算できずに、目先の小さな利益ばかりをそろばんで弾いている。しかも、それがいつも見え見えなのです。その脇で、信頼感がどんどん失われています。

この人は、まだ政治活動における信頼性の重要性がまだ理解できていません。これから橋下さんを支持する人は、いざとなったら裏切られることを警戒していた方がよいでしょう。

リーダーと部下の信頼関係無しに良好なコミュニケーションはありえない

今日のテーマは、リーダーと部下の信頼関係はいかに築かれるか、ということです。

お互いの信頼関係がないと、いくら卓越したコミュニケーションスキルを用いても、話が通らないのは自明でしょう。

信頼関係を築くには、精神訓話的に言えば、部下の成長を願えるような人でありなさい、ということ。

以下は拙著『リーダー感覚』からとってきました。

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「真のリーダーは、部下を指導するとき、部下の成長を願うという視点が自ずと芽生えています。このような気持ちになれるには自信が必要です。自信を築くためには、人間の観察力、理解力が必要でしょう」

「人間を観る能力とは、多様な価値観を認識し、それを認める能力のことです。自分の価値観だけしか理解できず、それに頼って人を評価している間は、人間としてまだ子供だと言うことです。それでは、部下の長所を認めることができませんし、成長を願うこともできません」

人間を観る能力はL研リーダースクールでつけてください。

さて、もうひとつ、これはリーダーの振る舞いに関すること。これは拙著『暗示型戦略』からもってきました。

「リーダーの確信が強いほど部下も断言する。リーダーの信念こそ、プロジェクトの成否を決定する。

信念あるリーダーは右顧左眄しない。迷いを見せない。では、リーダーが迷っていると受け止められる行動とはどのようなものか」

  1. あれもこれもやろうとするとき。自信のあるリーダーなら、それほど多くの手段をとらない。これしかないと確信してやるのがいちばん力が出るからだ。
  2. 日ごろと違う行動をとるとき。もし、普段と違う行動をリーダーがとると、部下は疑心暗鬼になる。
  3. 言行不一致。これは言うまでもなかろう。
  4. 突然の方針変更。状況に応じて臨機応変に対応する必要があるのは事実だ。だが、それによって部下を驚かせてはならない。最近の橋下大阪知事の民主党に対する評価の変更、あるいは原発再稼働に対する意見の変更は、橋下知事一流のかけひきなのかもしれないが、多くの関係者、とりわけ維新塾に参加した人たちに不安を抱かせているのではなかろうか。このような状態が続くと、組織としてのまとまりが失われる危険がある。

コミュニケーションを無視した戦略遂行は無理

久しぶりにチーム運営のコミュニケーションを取り上げます。

拙著『暗示型戦略』に詳しく書いてありますが、こういう時代にはこの概念が特に必要な気がします。

本の詳しい内容はホームページをお読みいただくとして、トップリーダーには、この本に書かれている原則をしっかり守って戦略を計画運営していただきたいわけです。

そのポイントは、まず希望を与えるということです。そして、その処方箋をプロセス、まあ工程表と呼んでもよいですが、そういうもので提示する。

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そして、最初の段階で小さくてもよいから100パーセントの成功を得ること。これがとても大事。

そうすると、メンバーはこれならいけるかもしれないと思って、そのプロセス全体をだんだん信用するようになります。これが確信をもたらす暗示効果なんです。

確信を持つと人間は行動力がましてきます。

とにかく暗示型戦略では、初期段階における徹底的な成功をかちえることが大事なので、テーマは慎重に選ばなくてはいけません。

あまり大がかりなテーマですと達成までに時間がかかるので、できれば小さなテーマの方がよい。そこで大事なのは小さくてもよいから100パーセントの成功をえることです。これが信頼を得ることになる。

さて、こういうリーダーの心理技術が特に必要になるのが現在の日本の政治状況のようです。

まず、政府が「原発について安全だ」と言っていますが、7割以上の国民が信じていません。それなのに、野田執行部は、原発を再稼働する構えです。

消費税増税についても、6割程度の国民が反対していますが、政府はこれを押し通そうとしています。

この二つは、いずれも工程表の誤りです。きちんとした手順をとっていないために、国民の信頼を得られていません。

党内手続きで勝手な手続きを理屈づけして強引にことを運んでも、党の外ではその理論は通用しないのです。

k3暗示型戦略の解説はこちら

リーダーの信念が疑われるとき

経営計画の立案と実施においては、リーダーの信念が問われます。

メンバーに計画を実行するよう求めるあらゆるコミュニケーションの前提には、リーダーの信念が必要です。

この信念がメンバーから疑われたとき、計画は水泡に帰す危険を含みます。ではどんなとき、リーダーの信念が疑われるでしょうか。

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拙著『暗示型戦略 成功を確信させる』から引用してみましょう。

1)あれもこれもやろうとするとき

自信のあるリーダーなら、あれもこれもやろうとすることはありません。これしかないと確信して行動するのがいちばん迫力が出るからです。

自信のないリーダーほど、あちこち食い散らかすように手をつけたくなります。

2)日ごろと違う行動をとるとき

人間には決まった行動パターンがありますから、それと逸脱した行動は不安を招きます。

たとえば、いつも攻撃的な人が妙に大人しくなったら、「リーダーは体調が悪いのか?」などといった疑心暗鬼が生まれますね。

3)言行不一致

言っていることと行動が異なると、やはり不安や不審を招きます。

4)突然の方針転換

状況に応じて臨機応変に活動するのは当然ですが、メンバーを必要以上に驚かすのは組織に動揺を招きます。

その場合には、なんらかの配慮が必要です。