ナーシングビジネス誌2016年7月号に寄稿

ナーシングビジネス誌2016年7月号が発売になりました。

このなかで、特集があります。

「頼れる上司になるための超実践的リーダーシップ入門」というものです。

このなかで、私は『看護管理者が身につけるべきリーダーシップとは』というテーマで8ページ書いています。

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リーダーにとってのコミュニケーション能力

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一般的なコミュニケーションというと、どうやって相手とスムーズな会話をするか、というようなところに焦点が当たるのではないかと思います。

たとえば、初対面で雑談が続かない。沈黙がたまらない。

あるいは、車で移動するとき、お客さんと何か話をしないといけないが、話が思いつかないで気まずい思いがする。

こういうことは、コミュニケーションでは大問題かもしれませんが、私の立場はあくまでリーダーとして部下を導くときのスキルとしてコミュニケーションをうまく使おうということです。

ですから、部下の育成だとかチームの円滑な運営において、どういうコミュニケーションをとるべきか、ということが問題になってきます。

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そのために、世間で言うハウツウ的なコミュニケーションについてはあまり取り上げることがありません。

それよりも、リーダーとして取るべき態度や行動、あるいは説得力といったことが問題になってきます。

説得といっても、相手によって方法を変えなければいけません。損得の話になると俄然熱が入り、話をよく聞くようになる人。

また、勝ち負けに非常に敏感で、説得されると負けたような気になる人もいます。

好きな人が言うのだから、その意見を認めるという感情的な人もおります。

理論家で、そもそもから順々に話をしていかないとわからない人もいれば、結論だけパッとまず言って、そのあと、要点を解説してほしいと思う人もいます。

それぞれの癖をつかんで、どういうふうに話をもっていったらいいだろうかと、リーダーはよく考える必要があります。

このあたりのところを解説するのがL研リーダースクールの初等科ということです。

ほめるのは目的ではない、手段にすぎない

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ほめる文化を会社に根付かせようといった話をときどき聞いたり目にしたりします。

もちろん、叱ってばかりいる職場というのは現代社会の風土には合いませんから、それはそれで構いません。

しかし、ほめることが目的になっているのでは、何をやっているのかわからなくなります。

私の立場としては、ほめるのは、あくまでリーダーシップを発揮するための手段です。

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部下に生き生き、はつらつと働いてもらい、自発性に基づいた創意工夫を発揮してもらうためです。

職場の雰囲気作りでほめることを使うのはいいですが、はじめは効果があっても、いつまで続くものでしょうか。

会議で、やたらとほめる上司がいるらしい。

部下が意見を言うと「いいねえ」「すごい」。

でも、こればっかりじゃ、いずれ部下に見透かされてバカにされるのがおちですよ。

ほめるにしたって、ピンポイントで的確にほめないといけないし、そもそも何のための会議だっていうことです。

L研リーダースクールの中等科では、ほめる技術を組み込んだ、「人を動かす」訓練を行っていただきます。

この場合、ほめることは、あくまで相手とのラポールをよくする前段というか準備作業です。

そして、中心は説得だとか教育指導ということになります。すなわちリーダーシップの発揮ですね。

そのために、コミュニケーション能力だけでなく、問題の発見能力や解決案をつくるセンスが必要です。

そういったものを併せて鍛えようというのが中等科の狙いです。

中等科は、この四月からの新設コースで、従来の初等科2と組織行動学科を組みあわせ、さらに個人コンサルを組みこんだコースになっています。

本を読むだけではリーダーシップもコミュニケーション力もつかない

ある経済誌の記事を読んだのですが、そこにはナポレオンが劣勢の戦場で窮地に陥っている味方を果敢に救助にいくエピソードが載っていました。

ナポレオンは部下の反対を押し切って、少ない人数で味方を援護しに行きました。

当然、そこには情勢判断や、緻密な作戦の立案があり、さらに危険を承知で断固実行する決断力がありました。

それで、その文章を書いた人は、こういうふうにすれば読者も決断力がつく、というような書き方をしている。

しかし、それは無理なことです。

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なぜならば、あなたはナポレオンではないから。

ナポレオンにはできても、少ない人数で敵の真っ只中に侵入して味方を助けられるとは到底思えません。恐ろしすぎます。

マネジメントの本のなかで、決断力とか人を引っ張る力をつけることを教えるのはタブーかもしれませんね。

リーダーシップの本にもそういうのがある。

上のナポレオンの本と同じです。何が必要かを示してくれるだけです。たとえば、

・不完全な情報下でも必要なタイミングで決断する勇気
・やめる勇気、変える勇気
・考えるしつこさ
・実行するしつこさ(地味に実行し、長く継続する)
 などなど

一々もっともですが、こんなのを示されてあなたどうします。できますか?

たいへんお気の毒ですが、たとえリスト化しようが、あるいはその先努力してそういうものになろうとしても、まず無理です。

なぜなら、これは天性のものだからです。

たとえば、考えるしつこさなんか、いい例です。

いくらしつこくやろうと思ったって、人間には向き、不向きというものがある。

しょせん、しつこくやれない人がいくら頑張っても無理なのです。

そういうやり方では成功しません。

成功するためには、自分の特質を活かすしかないのです。人がつくったリストをいくら後生大事に抱えていても、なんの役にもたたない。

自己を活かすしかない。あるいは、自分が得意なこと、好きなことを、どんどん押し広げるしかないのです。

それと、もっと自分ができることから始めるべきです。

たとえば、L研リーダースクールの初等科でやっている「ほめる訓練」。

とりあえず、取り組みやすいし、結果もわりとすぐでる。

初任のリーダーには特におすすめです。

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■リーダーシップ向上に関する参考書籍 

佐藤直曉著『リーダー感覚――人を指導する喜び』(鳥影社)

本書はL研リーダースクールの通信講座初等科Ⅰのメインテキストです。初等科Ⅰでは、人の心を動かす訓練としてほめる訓練を実践していただきます。この講座は、受講生に技術的アドバイスを行うとともに、受講生の成長を見守っていく実践型プログラムです。

立読みはこちらからどうぞ

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コミュニケーションスキルのなかで、最もベーシックで、応用範囲が広いスキルが、ほめる技術です。

ほめる技術を徹底的に行っていくのが、初等科Ⅰの講座です。L研リーダースクール初等科1

 

看護師さんのためのリーダーシップ講座

最近、看護師さんからのお問い合わせがあったので、L研リーダースクールでどんな対応ができるかお答えしました。

リーダーシップとは何かということなんですね。

それで、調べてみましたが、こういう資料があったので紹介しましょう。

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資料:出所:スタッフナースを惹きつける看護師長のリーダーシップ行動:聖路加看護学会誌 Vo1.14 No.1 March 2010;野田有美子

表を見ると、専門領域はありますが、それを除けばふつうの会社と同じですね。

いちばん下の段は、要するにスタッフのモチベーションアップ。

L研リーダースクールの初等科1で、しっかり学べます。

上から2番目は、看護実践力は業務能力ですが、下の方はスタッフの育成ということでしょう。

L研リーダースクールでは、初等科2で、認め方の訓練や説得の訓練を行います。

1段目と3段目は、初等科2の技量に加えて、計画策定とか業務改善などのチームマネジメントの要素が入ってきます。

私はいままでチームマネジメントをお教えするのは避けてきました。

どうやって教えたらいいのかよくわからなかったからです。

できることと、教えることというのは、ちょっと違うんですよね。

うまくできる人がよく教えられるわけでもないし、うまくできない人がよく教えることができることもある。

しかし、これはやはりやらないといけないかなと思いつつあります。

できればこの秋には開講しようかなと考えているところです。

リーダーの20の悪癖

以下は、リーダーとしてやってはいけない「20の悪い癖」です。まあ、言われてみれば当たり前のことなのですが、いかにもやりそうなことでしょう。

1.極度の負けず嫌い
2.何かひとこと価値をつけ加えようとする。 ====
3.善し悪しの判断をくだす。
4.人を傷つける破壊的なコメントをする。
5.「いや」「しかし」「でも」で文章をはじめる。
6.自分がいかに賢いかを話す。
7.腹を立てているときに話す。
8.否定、もしくは「うまくいくわけないよ。その理由はね」と言う。
9.情報を教えない。
10.きちんと他人を認めない。

11.他人の手柄を横取りする。
12.言い訳をする。
13.過去にしがみつく。
14.えこひいきする。
15.すまなかったという気持ちを表さない。
16.人の話を聞かない。
17.感謝の気持ちを表さない。
18.八つ当たりをする。
19.責任回避する。
20.「私はこうなんだ」と言いすぎる。

出所:マーシャル・ゴールドスミス著『コーチングの神様が教える「できる人」の法則』(日本経済の法則)

さて、これがわかったとして、どうしたら改善できるか。やらないように気をつけるというのもひとつの方法でしょう。

しかし、積極的に自分からやるようにしないといけない項目もあります。

たとえば、

10.きちんと他人を認めない
15.すまなかったという気持ちを表さない。
17.感謝の気持ちを表さない。

他の項目は気をつけていれば防げるかも知れませんが、この3つの項目は気をつけていればできるというものではありません。

より積極的に、自らそれを行うようにしないと絶対できるようにはならないと思います。

ということで、そのような訓練を含んだ実践コースをL研リーダースクールでは初等科で行っています。

その根本が「相手をほめる実践」です。相手をほめるためには、自分が「1.極度の負けず嫌い」ではできません。「10.相手を認める」態度が必要になります。

こういうのは、ある程度習慣づけることで、何の苦もなくできるようになります。

L研リーダースクールの初等科では、ほめる訓練をまず十分行い、それができるようになったら、さらに「相手を認める」「相手を説得する」「相手の欠点を指摘する」訓練を行うようにしています。

このコースをマスターし、さらに人間の行動基準を人間分析科で学ぶと、自然と上の20の悪癖は減っていることに気づくでしょう。

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■リーダーシップ向上に関する参考書籍

佐藤直曉著『リーダー感覚――人を指導する喜び』(鳥影社)

本書はL研リーダースクールの通信講座初等科Ⅰのメインテキストです。初等科Ⅰでは、人の心を動かす訓練としてほめる訓練を実践していただきます。この講座は、受講生に技術的アドバイスを行うとともに、受講生の成長を見守っていく実践型プログラムです。

立読みはこちらからどうぞ

リーダーとしての立場を保つ

今日は、コミュニケーション以前の問題です。コミュニケーションというのは、実際にはコミュニケーション以前の問題が多々あると思いますね。今日のテーマはリーダーの心構えに属することです。

自信のないリーダーは、自分の有能さを誇示したい、自分を認めてもらいたいと思い、そのあげく部下と競争します。これはリーダーとして、いちばんしてはいけないことです。

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リーダーと部下の年齢が近い場合、あるいはリーダーより部下のほうが年齢が上の場合、このようなことがよく起きます。部下も部下で、こんな若いリーダーに負けてたまるかと思いますから、どうしても険悪な関係になりがちです。

実力のないリーダーほど、部下を支配しようとして怒鳴り散らすものです。なかには部下をおだてて動かそうとするリーダーもいますが、このタイプも相手を操作しようとしている点では変わりありません。

実は、私はこの件で大失敗したことがあります

ある人が「戦略案をつくっても、ラインがそれを採用してくれない」と、愚痴をこぼしたのを聞いて、私は「あなたの戦略策定能力に、どこか弱点があるのではないか」と言いました。すると、相手は猛反発しました。

このような反応は、実は私の指摘が図星だったからです。自分の身を守りたいと思うと、人間はそうやって猛反発するものなのです。しかし、相手がそのような反発を示したのは私の失敗でした。欠点を指摘するときは、相手を選んで慎重にしなければいけないといつも言っている私が、失敗してしまったのです。

しかし、私が失敗したのは、相手の心の余裕を見損なったからではありません。実は、相手が生意気で小憎らしいと思ったから、つい嫌味を言ってしまったのです。

度量が小さいリーダーは、部下を認めずに批判したり嫌味を言います。批判や嫌味を言うのは、部下と同列にいて、部下と競争しているのと同じことです。リーダーはそういうことをしないよう、常に自分を戒めていなければなりません。

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■リーダーシップ向上に関する参考書籍

本稿は佐藤直曉著『リーダー感覚――人を指導する喜び』(鳥影社)の一部を抜粋引用しながら、加筆したものです。

本書はL研リーダースクールの通信講座初等科Ⅰのメインテキストです。初等科Ⅰでは、人の心を動かす訓練としてほめる訓練を実践していただきます。この講座は、受講生に技術的アドバイスを行うとともに、受講生の成長を見守っていく実践型プログラムです。

解説・立読みはこちらからどうぞ

コミュニケーションは実戦訓練をしないと上達しない

L研リーダースクールのリーダー指導力強化講座では、正しい答えを提供するというやり方をとっておりません。

課題をお出しして、それをご自分の職場なり家庭などで実践し、その結果について自分で分析し、私どもにレポートしていただき、それに対してフィードバックする、というスタイルをとっています。

課題は、たとえば「職場で、誰かをほめてください」というような、アクションを求める課題です。

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講師の話を聞いたり、理論を学んだりするのでは、わかった気になるだけでなんの力にもなりません。アクション抜きにはリーダーシップを磨くことはできない、というのが私どもの考え方の中心にあります。

自分で考えてアクションをとり、その成果や結果について自分で分析し、改善案を自分でみつける――このプロセスを身に付けていただきたいと思います。これが、知識を身に付ける最大のポイントです。

もちろん、テキストや動画資料などを通じて、必要な知識や考え方はお伝えしますが、それをきっかけにして、受講生の皆さんがご自分で考え、ご自分の答えを見出していただきたい。学びの主体はあくまで受講生の皆さまお一人ひとりであり、メインの学びの場は受講生の皆さまの日々の実践です。それをサポートするのがL研リーダースクールの各講座です。

人によっては「プールの中に投げ入れて、とにかく泳いでみよ」という感じに近いと受け止められるかもしれません。岡の上でいくら泳ぎの練習をしても泳げないと思っていますが、このような指導法が合い、お望みの方にぜひ受講していただきたいものです。

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■リーダー感覚に関する参考書籍

佐藤直曉著『リーダー感覚――人を指導する喜び』(鳥影社)はL研リーダースクールの初等科Ⅰのテキストです。

本書は、リーダーシップを実践的につける訓練法を紹介しています。極めて泥臭いが現実的な方法論です。

解説はこちらからどうぞ

コミュニケーションとリーダーの心構え

このブログはリーダーのコミュニケーション能力を養成するためのヒントをあれこれ書いております。

ただ、リーダーというものを考えると、コミュニケーションだけをやっても、それ以外の側面を強化しなければ、コミュニケーション力は限定的です。深い穴を掘るには、穴の幅も広げないと難しい、ということですね。

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それで、リーダーの勉強法や教育法について、上のメニューバーに、新たに「リーダー教育論」という項目を追加いたしました。そちらもぜひお読みください。

さて、今日はリーダーとしての心構えです。これは早くから決めておくといいと思いますね。

私の場合は、人を元気にすることをいつも考えるようにしています。

これはもう習慣みたいなもので、人と会話していても、だいたいそれに関連する言葉が出るようになっています。

何か新しいことを始める人がいたら、話を聞いた後「うん、いけそうじゃない」とかですね。まあ、無責任ですが、どうせ無責任な言葉を言うなら、そういう言葉をかけた方がいいんじゃないかと思いますよ。

ほめる言葉というのは、まあ、その延長上の言葉ですね、私にとっては。別にほめなくてもいいわけです。相手が元気になるには。

「ほんとに、できるの?」とか言えば、かえって「なにを」と頑張って元気を出す人もいますからね。

みなさんも、何かそういうのをひとつもっているといいかもしれませんね。自分に合った何かを。

「俺のところに来てくれた人には、絶対○○にしてやる」

この○○のなかに、あなたの得意な言葉を入れればいい。