commu_120602

コミュニケーションの前提となる問題把握力

 

コミュニケーションスキルをいくら高めても、リーダーとして機能するかとなると、必ずしもうまくいかないことはよくあります。

昔外資系では「英語屋」と呼ばれる人がいて、英語がうまく、それでもって外人上司に取り入る人がおりました。

外人上司は情報不足に陥りがちですから、やはり言葉の通じる人は有り難いといえます。

ビジネスとしての能力よりも、会話が出来るというだけで評価されている人のことを「英語屋」と揶揄していたわけです。

それと似たようなことかどうかわかりませんが、コミュニケーションスキルができても、問題把握力や問題解決力がない人は、まわりからは「ごますり」などと呼ばれているかもしれません。


それで出世する人がいるのも事実ですが、問題は握力や解決力はつけておいた方が、いいのは明らかです。

以下のケースをお読み下さい。

————————-

ある大企業の役員Aさんは部下のB部長のことで頭を痛めておりました。

「B君は私のために骨身を惜しまず、こまめに働いてくれる優秀な人間なのに、どうも部下を生かして使っていないように思える」と考えました。

彼は部下に対してもこまめに指示を出し、部下の行動に気遣っているように見えました。しかし、彼が時々声を荒げるような状況を見るに付け、「どうも彼はコミュニケーションがうまくないようだ」と気付きました。

Aさんは彼をコミュニケーションの研修セミナーに参加させることにしました。Aさんは、Bさんの問題をコミュニケーションの問題と分析して、その改善策を採用したわけです。

しかし、果たしてこれはコミュニケーションの問題でしょうか?

Bさんは、上司の気持ちを推察し細かく心使いをし、仕事上の報告を手落ちなくこまめに正確にしています。これを見るかぎり、どうしても彼がコミュニケーション下手とは思えません。

一方、Bさんは部下に対して仕事の最終目標を明確に伝えていません。さらに仕事上の問題の周辺事情を、意図的に最小限度しか伝えていません。

つまり、Bさんは自分の持っている情報を出来るだけ胸にしまい、部下には全ての情報を教えないようにしているのです。その結果として、部下は長期的で広い視野に基づく判断が出来ず、混乱しています。

Bさんは部下の指導を会社のためにしているというよりは、情報をコントロールすることで、彼自身の地位を強めようとしていると解釈できます。

————–

人間行動とか組織行動を学ぶことはコミュニケーションにおいてもたいへん役に立ちます。

そういう意味から、L研リーダースクールの総合コミュニケーション科では、コミュニケーションスキルだけでなく、人間行動や組織行動を講義し、幅広い視野を育成することを狙っております。

 

 総合コミュニケーション科

総合コミュニケーション科はこちら

—————————————————————————————-

佐藤直曉著『リーダー感覚――人を指導する喜び』(鳥影社)

本書はL研リーダースクールの通信講座初等科やコミュニケーション科のメインテキストです。初等科では、人の心を動かす訓練としてほめる訓練を実践していただきます。この講座は、受講生に技術的アドバイスを行うとともに、受講生の成長を見守っていく実践型プログラムです。さらに、人間分析法として、人間の価値観10タイプの解説を動画で提供しています。

立読みはこちらからどうぞ

—————————————————————————————-

■リーダーシップ向上に関する参考書籍 

■関連資料:佐藤直曉著『リーダーの人間行動学』
人間の行動基準パターンとその理論を簡単に紹介しながら、応用として、歴史上の人物の行動分析を行っています。歴史上の人物には極めて強い個性をもっている人が多く、そのため特徴がはっきりでやすく、人間分析が比較的容易です。したがって、勉強材料としてとてもよいのです。

本書はL研リーダースクールの通信講座初等科やコミュニケーション科のメインテキストです。

扱っている人物は、南極探検家スコット、乃木希典、空海と最澄、ショパンとジョルジュサンドです。 いずれも、極めてユニークな個性の持ち主ですので、特徴がわかりやすく、理解しやすくなっています。

各人物には、それぞれ質問を用意してありますので、読者はそれを考えれば、一層人間分析の意味が理解できるでしょう。
リーダーの人間分析講座,コミュニケーション力をつける-リーダーの人間行動学

立読み:こちらからどうぞ

■感受性メルマガ メルマガで感受性を解説しています。申し込みはこちら