希望を与えるコミュニケーションとは

希望をもつとはどういう状態でしょうか。

これがわからないと、メンバーに希望をもたせられませんね。

それほど難しいことではありませんよ。

「これなら、なんとかなりそうだ」

「これなら、うまくいくかもしらん」

と、相手がなんとなく、ふと思い浮かべられるようにすればいいのです。

原理はそういうことですので、あとはケースバイケースでそういう状態をつくるように考える、ということです。

拙著『リーダーの暗示学』から「時間を限定する暗示」をご紹介しましょう。]

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私が留学する前のことですが、アメリカ人に伍して、やっていけるかどうか、すごく不安になりました。

それで、留学経験のある先輩にたずねました。

すると、その人はこう言いました。

「最初の一学期、3ヶ月間だけ耐えればいいんだよ」

たしかに、最初の学期とそれ以降の学期では授業科目は違うけれども、同じ学生が受けているわけです。

だから、一学期目さえ無事に通過できれば、あとは同じよういけるはずなのです。

そう思えたら、私はすごく気が楽になりました。

「これなら、いけるかも」と思いましたね。

その後、日本に帰ってから、私の事務所に同じような悩みを抱えた女性が相談にやってきました。

そこで、私も先輩に言われたのと同じことを言ってあげました。

すると、彼女は「なるほど」といった顔つきで、非常に元気になりました。

こういうことがおもしろくて、『リーダーの暗示学』をまとめたわけです。

リーダーの暗示学といっても、そんなにとんでもないことではないんです。少なくとも私のいう暗示はですね。

要は、相手が「なんかやれそうだ」と思えるようなる言い方をいろいろ調べてまとめたのです。

リーダーなら、たしなみとして知っておいたら、いつか役に立つと思いますよ。

とにかく、行動の前に「やれそうだ」となんとなく思えることが、人間行動にはとても大事なのです。

もし「これは難しそうだ」とか「やれるかな」と思い浮かべてしまうと、かなり苦労することになります。

要するに、リーダーがコミュニケーションを行う場合には、相手に常に「やれそうだ」「おもしろそうだ」といったポジティブなイメージを浮かべさせることが重要なのです。

ところで、これをチーム全体に行うのが『暗示型戦略』ということになります。

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リーダーの暗示学
暗示型戦略